江東区議会議員 中島雄太郎

江東区議会議員|中島雄太郎

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江東区の家庭ごみ有料化、区長会の議論は「情報公開の対象外」と区が答弁

この記事のポイント

  • 家庭ごみの有料化は、特別区長会で23区一括実施を前提に検討が続いている
  • 江東区は区長会で「有料化の前に、まずごみの減量やリサイクルを進めるべき」と主張している(委員会での答弁)
  • 区長会は「任意団体であるため、情報公開の対象外」。議論の過程を区民にどう示すかは「今後の検討の中で決まる」
  • 区長会で結論が出てから条例案が出てくれば、区議会の議決は実質的に追認になりかねない
  • 問われているのは有料化の賛否ではなく、判断材料と議論の過程を区民と議会に示す説明責任

10月6日の江東区議会区民環境委員会で、家庭ごみの有料化をしないよう求める陳情3件の審査にあわせて、有料化を検討している特別区長会で江東区が何を主張しているのかを質問しました。

答弁では、江東区が区長会で「有料化の前に、まずごみの減量やリサイクルを進めるべきだ」と主張していることが今回の委員会で明らかになりました。一方で、区長会は「任意団体であるため、情報公開の対象外」であり、議論の過程を区民にどう示すかは「今後の検討の中で決まる」という答弁でした。

区民の生活に直結する政策が、区民にも議会にも見えない場で検討されている。その構造が、委員会の答弁ではっきりしました。

区長会で江東区は何を主張しているのか

家庭ごみの有料化は、東京二十三区清掃一部事務組合の一般廃棄物処理基本計画の改定の議論の中で、1つの方策として出てきたものです。その後、特別区長会で議論が重ねられ、23区一括実施を前提に、現在も「引き続き検討」とされています。

これまで区の説明は、「特別区として検討を進めている」という一文にとどまっていました。そこで今回は、有料化の賛否ではなく、区長会という場で江東区がどのような意見を述べているのかを尋ねました。

【中島】家庭ごみの有料化については、特別区長会で23区一括実施を前提に検討が続いております。区民負担に直結する問題ですが、区長会の場において江東区はどのような意見を述べているのでしょうか。

【清掃リサイクル課長】私どもとしては従来から、家庭ごみの有料化の前に、まずはごみの減量やリサイクルの推進など、こうした取り組みを23区としてさらに推し進めるべきだという立場で主張しております。

区長会の中で江東区がどういう立場を取っているのか、今回の委員会で明らかになりました。

ただし、「まず減量」は、有料化に反対という意味ではありません。いつまで減量を進め、どうなれば有料化を判断するのか。その物差しは示されていません。

区長会は「任意団体」、議論は「情報公開の対象外」

ここからが本題です。私は続けて、区長会での議論の過程が、議会や区民にどのように示されるのかを問いました。

【中島】区長会の中だけで議論され、その過程や、江東区がどういう態度を表明しているのかが分からないと、ある時突然「区長会で検討を重ねた結果、23区一括で有料化することになりました」という結論だけが下りてきて、議会もそれを追認せざるを得ないことになりかねません。そのプロセスは、いったいどういう形で議会ないし区民に明示されるのでしょうか。

【清掃リサイクル課長】大前提といたしまして、特別区長会は任意団体であるため、情報公開の対象外であるという前提はございますが、どういった形で区民の皆様にその議論の過程をお示しできるかにつきましては、今後の検討の中で決まるものと考えております。

特別区長会は23区の区長でつくる組織ですが、区民や区議会を法的に拘束する決定を行う議決機関ではありません。その区長会での議論が、情報公開の対象外だということです。

もちろん、有料化を実施するには、最終的に各区で手数料の条例を改正し、区議会が議決する必要があります。しかし、23区一括実施を前提に区長会で結論が出てから条例案が出てきたら、江東区だけが「やらない」と否決するのは現実的には困難です。議会の議決は、実質的には追認になりかねません。

つまり、区民の負担を左右する重要な判断の実質的な部分が、情報公開の届かない場で決まっていく。そして、その過程をどう示すかさえ、まだ決まっていない。それが現状です。

問われているのは、有料化の賛否ではなく説明責任

3月のブログで紹介したとおり、有料化をしてもしなくても、区民の負担は生じます。有料化すれば、ごみ袋代という「見える負担」。しなければ、新江東清掃工場を含む今後の清掃工場の建替えについて、国の交付金が減額される可能性が高く、その分を区民が負担するという「見えない負担」があります。どちらを選んでも、負担をゼロにする道はありません。

また、建替えのスケジュールはすでに決まっているため、するにせよしないにせよ、いつまでも結論を先送りにはできない議論です。詳しくは、以下の記事をご覧ください。

23区の家庭ごみ有料化「しない」もまた区民負担増につながる ─見落とされている交付金と建替費用の関係

期限がある中でどちらを選ぶにしても、判断に必要なのは、その全体像を区民が知ることです。ところが今回の答弁で、その議論の場そのものが情報公開の対象外だとわかりました。判断材料も、議論の過程も、江東区の立場も示されないまま、結論だけが区民に届く。それでは、どんな結論であっても区民の納得は得られないはずです。

有料化をするにせよ、しないにせよ、その判断は議会で議論を尽くし、区民に説明したうえで行われるべきです。区長会で方向性が固まる前に、江東区としての考え方と、区長会での議論の状況を議会と区民に示すこと。今後も委員会の場で、繰り返し求めていきます。

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