江東区議会議員 中島雄太郎

江東区議会議員|中島雄太郎

議会質問

子育て 本会議 2026年6月12日

放課後児童支援員の宿舎借り上げ支援について

📋 この質問のポイント

目的

エッセンシャルワーカーの人材確保が自治体間の競争となるなか、区は都の補助事業を活用し、学童クラブ従事職員宿舎借り上げ支援事業の実施を予定している。新規採用者の住まい支援にも中核職員の定着にも使える自由度の高い制度であるからこそ、実際にどう活用され、どんな効果を生んだかを区が把握する必要がある。効果検証の設計と、事業の継続性・使いやすさについて区の見解を問うた。

質問

  1. 事業の効果をどのように検証するか。
  2. アンケート・ヒアリングで、入居職員が新規採用か既存職員か、入居後の定着状況、事業者の活用場面など、具体的な活用実態を把握する考えはあるか。
  3. 都の補助割合(現行:都8分の6、事業者8分の1、区8分の1)が引き下げられた場合、事業をどう進めるか。
  4. 本事業が人材の確保・定着にどう寄与すると考えているか。
  5. 敷金・礼金・仲介手数料などの初期費用や事務負担について、小規模事業者も活用できるよう配慮すべきではないか。

答弁

効果検証の方法(地域教育課長)

事業の継続には効果検証が重要な視点であると認識しているとし、事業者へのアンケート調査と個別ヒアリングを通じて、人材確保への寄与を検証すると答弁した。

活用実態の把握

新規採用者か既存職員か、入居後の定着状況、活用の場面や目的といった具体的な内容の把握は「重要なこと」と認識しているとし、アンケートには具体的な活用実態の把握につながる設問も含めて検討すると答弁した。個別ヒアリングも別途実施し、事業者ごとの状況や制度活用の背景を把握するとした。

都補助率見直し時の対応

区は令和7年度に待機児童対策計画を策定し都に採択されており、計画策定自治体として都補助率4分の3で実施できる。都の目標(令和9年度までの学童待機児童解消)を踏まえ、補助率見直しは令和10年度以降が一つの可能性とした上で、見直された場合も財政負担と事業効果のバランスを図りつつ事業の継続を基本として対応すると答弁した。あわせて都への働きかけも行うとした。

人材確保・定着への寄与

住宅費負担の軽減が求職者にとって採用時の動機づけとして機能し、住環境の確保により、中核職員を含めた離職の抑制に寄与するとの認識を示した。

事業者の事務・初期費用負担

宿舎確保や契約手続など一定の事務が発生することは認識しつつ、個別の事務負担は事業者の経営規模の大小を問わず各事業者が対応すべきものとし、相談には丁寧に説明するとの答弁にとどまった。

結果

区は効果検証において、新規採用か既存職員か、定着状況、活用場面といった具体的な活用実態を把握する設問の検討を答弁した。都の補助率が見直された場合も事業の継続を基本とする方針を確認した。

一方、小規模事業者の初期費用負担への配慮については、事業者側で対応すべきものとの答弁にとどまった。現場が使いにくいと感じる点を把握し、都にも届けて制度改善につなげるよう求めた。

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※ 江東区議会会議録より引用。読みやすさのため改行・句読点を一部調整しています。

◯中島雄太郎委員  よろしくお願いいたします。放課後児童支援員等の宿舎借り上げ補助について伺います。
 まず、この事業によって、本区の放課後児童支援員の待遇改善が図られることを高く評価いたします。私はエッセンシャルワーカーの人材確保が自治体間の競争となる中で、活用できる国や都の補助事業は速やかに活用すべきと一貫して求めてまいりました。本年度より実施されたキャリアアップ処遇改善事業に続き、今回、都の補助事業を速やかに活用して本件を事業化されたことは、その姿勢として高く評価いたします。ありがとうございます。
 その上で、この事業には様々な活用の形があると考えられます。新たに採用する職員への住まいの支援として用いることもあれば、事業者が中核となる職員の定着を図るために活用することも想定されます。こうした活用の自由度は、人材確保の手段としてむしろこの制度の強みであると考えます。だからこそ、この事業が実際にどのような形で活用され、どのような効果を生んだのかを区が把握していくことが重要です。以下、確認を交えて伺ってまいります。
 まず、事業効果の検証について伺います。私はこの事業をずっと継続して進めていただきたいというふうに考えておりますが、そのためにも、実施後にどのような効果があったかを区が正確に把握することが欠かせないと考えています。区としてこの事業の効果をどのように検証していく予定か伺います。

236:
◯地域教育課長  事業効果の検証のお尋ねでございます。
 学童クラブ従事職員宿舎借り上げ支援事業は、従事職員の確保及び定着を図るとともに、安定的なきっずクラブ運営につながるものとして実施を予定するものでございまして、本事業を継続的に進めていくためには、事業の効果検証を行っていくことは重要な視点であると認識しております。事業効果を適切に把握するためには、事業者へのアンケート調査や個別のヒアリングなどを通じまして、本事業がきっずクラブ運営事業者の人材確保にどのような形で寄与していくのか検証していく考えでございます。

237:
◯中島雄太郎委員  ありがとうございます。ただいま事業者へのアンケートやヒアリングで検証されるとの答弁でした。この事業の目的、人材の確保・定着という目的に対しては、例えば事業者の採用数であったり、退職数といった定量的なデータを用いてその効果を測定するということも一つの手段として考えられますが、もっとも、採用や退職にはこの事業のみならず様々な因果関係、要因が絡んでくるものなので、なかなかそういった定量的な効果分析というものが難しいということは理解いたします。ですから、アンケートや個別ヒアリングによって、この事業が事業者にとってどういう効果があったのかというものをはかるという点は理解いたします。
 その上で申し上げます。アンケートやヒアリングが単に事業者に対してこの事業、効果がありましたかと、役に立ちましたかという評価を尋ねるだけでは検証としては十分とは言えません。先ほど申し上げたとおり、この事業には様々な活用の形が考えられます。であればこそ、入居した職員が新規に採用した職員なのか、あるいはもともと在籍していた職員なのか、入居後にその職員が定着しているのか、事業者が具体的にどのような場面でこの制度を活用したのかといった事実を把握する設問、アンケートやヒアリングはそういった設問にすべきと考えます。
 区は、この効果検証のアンケート、ヒアリングにおいて、こうした具体的な活用実態を把握する考えはあるのか伺います。

238:
◯地域教育課長  本事業の活用状況や実態を把握するためのお尋ねでございますけれども、入居した職員が新規採用者であるのか、それとも既存の職員であるのか、または入居後の定着状況、さらには事業者がどのような場面で本事業を活用するのか、あとはどのような目的で使うのか、そういった具体的な内容を把握すること、このことについては重要なことであると認識してございます。そのため、アンケートを実施する際には、設問につきましては、具体的な活用実態の把握につながるような設問も含めて検討してまいりたいと考えてございます。
 また、アンケートの調査に加えまして、併せて個別のヒアリングを別途実施してまいりますので、事業者ごとの状況や課題、制度活用の背景などについても丁寧に把握を行いまして、より実効性の高い効果検証になるよう努めてまいりたいと考えてございます。

239:
◯中島雄太郎委員  ありがとうございます。ぜひ、そのようなアンケート、ヒアリングをやっていただいて、どういう効果があったのかということを正確に把握していただきたいというふうに思います。
 次に、この事業は東京都の補助金を活用した事業ですが、将来的に都の補助割合が変更されることも想定されます。現在は都が8分の6、事業者8分の1、区8分の1ということで、かなり都が負担していただいている制度ですけれども、仮にこの都の補助割合が引き下げられた場合、区の財政負担増加の観点から事業の縮小も考えられるところですが、その場合に本事業をどのように進めていく考えか、区の見解を伺います。

240:
◯地域教育課長  本事業の補助割合に関するお尋ねです。
 東京都は、令和9年度までに学童クラブの待機児童解消を目標に掲げておりまして、この状況に歩調を合わせる形で、本区では令和7年度に待機児童対策計画を策定し、東京都においては採択されている状況でございます。
 本事業においては、待機児童対策計画を策定している区市町村に対しましては、都の補助率4分の3で事業実施が可能となっているのが現状でございます。東京都の補助割合が変更となる時期に関しましては、東京都の待機児童対策の目標を踏まえると、令和10年度以降が一つの可能性として考えられるところではございます。その際には、都の補助率の見直しというのも可能性の一つとしては考えられるというところでございます。令和10年度以降の東京都の補助率が仮に見直された場合においても、財政負担と事業効果のバランスを図りつつ、事業の継続を基本としながら対応してまいりたいと考えてございます。
 また、あわせまして、都に対しましても、現場の実態や区の財政状況等を踏まえて、安定的な制度運用に必要な働きかけを行ってまいりたいと考えてございます。

241:
◯中島雄太郎委員  ありがとうございます。基本的には続けていくというお考えで、ありがとうございます。でも、そのためにも、ちょっとしつこいですけれども、やっぱり改めて効果検証というものをきちんと行っていくことが重要だと考えますので、その点よろしくお願いいたします。
 次に、本事業が人材の確保や定着にどのように寄与すると区が考えているか伺います。冒頭で申し上げたとおり、この事業は新たに採用する職員への住まいの支援や、中核となる職員の定着の後押しなど、様々な活用の形が考えられます。区としては、この宿舎借り上げ支援が放課後児童支援員の待遇改善、そして各施設における人材の確保・定着に対してどのような形で寄与すると考えているか、その認識を伺います。

242:
◯地域教育課長  本事業ですけれども、きっずクラブに従事する職員の居住環境の安定を図るということによりまして、採用の促進であったりとか、離職防止につながりまして、安定的なきっずクラブ運営の体制の確保に資するものと考えてございます。その上で、人材確保の面では、住宅費の負担の軽減がございますので、求職者にとっては就業しやすいといった環境が整いまして、採用時の動機づけの一つとして機能するものと認識しております。
 また、人材定着という観点からは、宿舎といった住環境を確保することで安心して就労を継続できるという環境づくりにもつながりまして、きっずクラブの現場の主力として活躍しています中核職員を含めました離職の抑制に寄与するものと考えてございます。
 本区といたしましては、事業が持ちますこれらの効果を踏まえまして、活用の状況や実績を的確に把握しながら、きっずクラブの人材確保・定着に資する施策として適切に運用してまいりたいと考えてございます。

243:
◯中島雄太郎委員  ありがとうございます。
 次に、本事業を実施する事業者の負担について伺います。事業者には宿舎の借り上げに伴い、物件の契約や職員との手続、区への申請といった事務作業に加え、敷金、礼金、仲介手数料といった初期費用の負担も生じます。とりわけ初期費用は月々の賃料への補助だけでは賄えず、まとまった額を一度に負担することになるため、財政基盤のしっかりした事業者は本事業を活用しやすい一方、運営単位の少ない小規模な事業者にとっては活用の妨げとなりかねません。区が宿舎借り上げ支援を打ち出すのであれば、事業者の事務負担に加え、こうした初期費用の負担にも目を配り、規模を問わず活用できるよう配慮すべきと考えますが、区の見解を伺います。

244:
◯地域教育課長  事業者におきまして本事業を活用するに当たりましては、宿舎の確保、契約手続、職員の管理等に係る一定の事務が発生するというものは認識しているところでございます。
 一方で、本事業はあくまで職員の居住環境の整備を通じまして人材確保支援を行うものでありますので、事業運営に伴う個別の事務負担につきましては、事業者の経営規模の大小を問わず、各事業者におきまして対応すべきものであると考えてございます。本事業の趣旨を御理解いただきながら、本制度を活用する事業者からの相談があった場合には丁寧に説明をいたしまして、円滑な制度運営に区として努めてまいりたいと考えてございます。

245:
◯中島雄太郎委員  ありがとうございます。様々新しい制度ですから、事業者のほうから相談、これどうしたらいいのといったことがあると思いますので、そこは丁寧に御対応いただきたいというふうに思います。
 学童保育を支える人材の確保は、こどもの育成環境の質に直結いたします。活用できる補助を速やかに活用するという今回の判断を評価した上で申し上げます。この事業が真に人材確保に資するものになるためには、その効果と活用の実態を事業者へのアンケートやヒアリングを通じてしっかりと把握し、現場が使いにくいと感じている点があれば、その声を制度の所管である東京都にも届け、より使いやすい制度へと改善につなげていくことが重要です。区として現場の声を起点にこの事業をよりよいものへと育てていただくことを求め、質問を終わります。

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