江東区議会議員 中島雄太郎

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  5. HPVワクチン——予診票の再送付と接種率目標の設定を求める
福祉医療 予算審査特別委員会 2026年3月2日

HPVワクチン——予診票の再送付と接種率目標の設定を求める

📋 この質問のポイント

目的

HPVワクチンは定期接種の対象年齢で接種すれば、子宮頸がんの発症リスクを約9割低減できる。届く人に届けば防げるがんである。区のプッシュ型勧奨には実績があることを踏まえ、情報が確実に届く仕組みと、目標・検証のサイクルを問うた。

質問

  1. 女性の定期接種に係る令和8年度予算額・想定接種回数と、学年別の接種率
  2. 接種には予診票が必要であり、紛失時は再発行手続が別途必要となる。接種期限が迫る高校1年生の未接種者には、勧奨はがきではなく予診票そのものを再送付すべきではないか
  3. 接種率の目標を設定し、学年別実績を半期ごとに検証・公表すべきではないか
  4. 男性の任意接種の実績と、学校を通じたリーフレット配布等の情報提供の実施予定。養護教諭への説明後、実際に何校で生徒・保護者に情報が届いたか把握しているか

答弁

予算・接種実績(健康推進課長)

令和8年度予算額は4億5,520万円余(1万5,000回分)。令和6年度の高校1年生の接種率は1回目67.3%、3回目44.4%で、国・都と比較的同水準。学年が上がるごとに1回目接種率が上昇しており、毎年7月の未接種者へのはがき送付等の効果と考えられる。

予診票の再送付

はがきにQRコードと電話番号を記載しオンライン等で再交付できる形にしており、再交付請求は月十数件にとどまる。一律の再送付は「区が強く接種を促しているという誤解を招きかねない」として、慎重にあるべきとの答弁にとどまった。

接種率目標・実績公表

区として目標値は設定していない。実績の公表も、接種率の優劣を示すより判断できる環境整備が大事として、現時点では考えていないとの答弁にとどまった。

男性の任意接種

令和6年度の高校1年生の接種率は1回目6.2%、3回目4%と、区が予診票を全員に送付する女性の定期接種と大きな差がある。学校を通じた情報提供は養護教諭との連絡会で実施しているが、実際に何校で生徒・保護者に情報が届いたかは把握していないと認めた。

結果

高校1年生の未接種者への予診票の同封送付を強く要望した。また、目標を定め、情報が届く仕組みをつくり、届いたかどうかを検証するサイクルの構築を求めた。男性については、国で定期接種化の議論が進んでいることを踏まえ、現段階からの周知体制の整備を要望した。

📄 議事録全文を読む

※ 江東区議会会議録より引用。読みやすさのため改行・句読点を一部調整しています。

令和8年予算審査特別委員会 本文 : 2026-03-02
—————————————————————-
337:
◯中島雄太郎委員  よろしくお願いします。
 衛生費からHPVワクチン接種事業について伺います。
 HPVワクチンは定期接種の対象年齢で接種すれば、子宮頸がんの発症リスクを約9割低減できることが国内外の研究で示されています。ワクチンが届く人に届けば防げるがんです。
 令和8年度予算において、女性の定期接種に係る予算額と積算の前提となる想定接種者数を伺います。あわせて、直近の学年別に1回目及び完了、要するに3回目を受けた人の接種者数と接種率もお示しください。

338:
◯健康推進課長  女性の定期接種に係る令和8年度の予算額と積算に用いた想定接種回数についてですけれども、過去の接種実績等を踏まえて積算しております。
 令和8年度予算額は4億5,520万円余、1万5,000回分となっております。
 直近の接種状況については、令和6年度の高校1年生の対象者数2,138人、接種率は1回目が67.3%、3回目が44.4%となっております。中学3年生の対象者数は2,126人、接種率は1回目57.8%、3回目22.6%、中学2年生の対象者数は2,094人、接種率は1回目45.6%、3回目29.7%、中学1年生の対象者数は2,067人、接種率は1回目28.6%、3回目は0.8%となっております。

339:
◯中島雄太郎委員  ありがとうございます。
 高校1年生の3回目を接種した方々が44.4%ということで、この数字は全国平均、あるいは都の平均と比べてどうなのか伺います。

340:
◯健康推進課長  本区の接種率の状況と国と都の状況との差ですけれども、比較的数値としては同じような形になってございます。
 以上でございます。

341:
◯中島雄太郎委員  アベレージというか平均ぐらいということなんですね。
 先ほど学年別の接種実績を確認いたしました。1回目の接種について、学年が上がるごとに接種率が上がっているということが確認できました。これは本区が毎年7月に未接種者へはがきを送付するなど、プッシュ型のアプローチを続けてきた成果だというふうに認識しております。キャッチアップ接種においても、令和7年2月に未接種者へ個別通知を発送した結果、翌月の接種者数が4倍以上に増加したと伺っています。つまり、受けてくださいねというような通知が区民の方に届けば、実際に受けに行く方がいる。これは本区自身の実績が証明しています。
 区としてはこうしたプッシュ型のアプローチが接種率の向上に有効であるという認識はお持ちですか。有効であるならば、さらに踏み込むべきであるというふうに考えます。
 現在送付している接種勧奨はがきは、内容は充実していますが、私も実際見ましたけれども、はがき自体にも記載があるとおり、その接種勧奨はがきだけでは接種ができません。接種には中学1年生のときに送付した予診票と接種券シールが必要であり、紛失していれば再発行の手続が別途必要です。中学1年生から数年が経過していれば、予診票を紛失している家庭も少なくないはずです。であるならば、はがきではなくて、予診票そのものを再送付すれば、受け取った方はそのまま医療機関で接種をできるわけです。
 特に接種期限が迫っている高校1年生の未接種者に対しては、はがきではなく予診票を再送付すべきであると考えますが、令和8年度において具体的にどう考えているのかお聞かせください。

342:
◯健康推進課長  3回目の接種が完了していない全ての学年の方を対象として、毎年7月中旬頃をめどに接種勧奨のはがきを送付しております。はがきには予診票の再交付フォームのQRコードや予診票請求先の電話番号を記載し、オンラインや電話で簡単に予診票の再交付手続できるような形にしております。このため、予診票を再交付する考えは現時点ではございません。
 令和8年度におきましても、引き続きこうした取組を継続し、未接種者への接種勧奨に努めてまいります。

343:
◯中島雄太郎委員  ありがとうございます。
 ちょっと私、ここは全然分からないんです。接種をしてくださいというはがきを送る、それには予診票が必要、であるならば、初めから予診票を一緒に送るのが最も合理的なはずです。わざわざQRコードで、まず、予診票のない人は予診票を探すところから始まるわけですよね、「あれ、どこに行った」って。予診票がなかったとなったら、QRコードを読み取って、申請フォームに入力して、さらに予診票が届くのを待ってという段階が幾つも生じるわけです。その段階のたびに当然脱落者、受診しないという方が出てくるわけです。これは初めからはがきと一緒に予診票を送れば、全部済む話なんですよ。こっちのほうが誰がどう考えたって合理的なんですよ。なぜそれを行わないんですか。

344:
◯健康推進課長  今、予診票再交付というお話ございましたけれども、先ほどお話したとおり、オンラインや電話で簡単に予診票を再交付できる状況にしておりますし、実際請求される件数というのも月十何件というふうなところの実績がございますので、少ないというところもございます。
 加えて、接種については最終的には保護者の方御本人の判断によるものとなりますので、一律にこの予診票について再送付をいたしますと、区が強く接種を促しているという誤解というのも招きかねないというふうに思いますので、慎重にあるべきというふうに考えてございます。

345:
◯中島雄太郎委員  いや、ちょっと分からないです。接種を促している誤解を招きかねないと言うんですけど、そもそも個別勧奨はがきを送っている時点で接種は促しているんですよ。で、予診票を送ったら接種を促しているという誤解になるかもしれないからというのはおかしな話であって、はがきを送っているということは受けてほしいということなんですよね。ワクチンを受けてもらって、子宮頸がんを防いでほしいと、そして、命を守ってほしいと、そのためにやっているわけですよね。だったら、予診票を一緒に送るべきです。これは強く要望いたします。
 次に、未接種者の働きかけを強化するには当然予算と体制が必要です。そして、その根拠となるのが接種率の目標です。目標がなければ、どこまで届けるのか、要するにどこまでプッシュ型の通知を行うとか、そのために何をすべきかが定まりません。さきの令和7年決算審査特別委員会でがん検診の受診率について区としての目標が設定されていないことを指摘いたしました。同じ構造の問題であります。
 予算の積算は前年実績の追認にとどまっており、改善の意思が制度に組み込まれていません。接種率の目標を設定し、学年別の実績を半期ごとに検証して公表すべきと考えますが、見解を伺います。あわせて、目標はいつまでに設定し、どの媒体でどの頻度で公表するのか伺います。

346:
◯健康推進課長  HPVワクチンの接種率について、区として目標値は設定しておりません。定期接種におきましては、できるだけ多くの方に接種いただきたいと考えておりますが、先ほど申し上げたとおり、接種を強制することはできないため、接種のメリット・デメリットを御理解いただいた上で保護者や御自身で判断いただける環境整備に努めてまいります。
 実績の公表につきましては、接種率の優劣を示すことよりも、区民の皆様が安心して判断できる環境を整え、接種機会を確実に提供すること、これが大事だと思いますので、公表するということは現時点では考えてございません。

347:
◯中島雄太郎委員  区民の税金を使って区の予算で事業を行っているのに、接種率という結果は公表しないというのは極めて私はおかしな話だと思います。
 次に、男性HPVワクチン任意接種事業について伺います。
 令和7年度末時点での対象者数と接種実績を伺います。

348:
◯健康推進課長  男性の任意接種の実績についてです。
 令和6年度における高校1年生の対象者数は2,128人で、1回目接種率6.2%、3回目接種率は4%でございます。また、直近の令和7年12月末時点では高校1年生の対象者は2,172人で、1回目接種率は5.3%、3回目接種率は2.8%となってございます。

349:
◯中島雄太郎委員  ありがとうございます。
 女性の定期接種では対象者全員に区が予診票を送付しています、中学1年生のときに。男性の任意接種では保護者が自ら送付依頼フォームで申請しなければ予診票が届きません。この情報到達の非対象が接種率の差に表れていると考えます。
 令和6年3月の厚生委員会において、学校を通じた男性への周知について研究課題との御答弁がありました。あれから2年が経過しております。令和8年度において学校を通じたリーフレットの配布など、男性のHPVワクチンについて情報提供を実施する考えがありますか、実施するのであれば時期を伺います。

350:
◯健康推進課長  学校を通じた情報提供の重要性も踏まえて、養護教諭との連絡会において男性のHPVワクチンに関する説明を行っております。令和8年度におきましても、夏休み前の連絡会で情報提供を実施して、必要な情報が確実に届くように取り組んでまいります。
 情報提供につきましては、国や東京都におきましてもそれぞれの立場で周知啓発に取り組んでおります。区としましても区報やSNS等による情報提供を行ってまいります。

351:
◯中島雄太郎委員  ありがとうございます。
 養護教諭への情報提供と、しかし、養護教諭の情報提供と、実際、生徒・保護者への直接の情報提供は異なります。養護教諭に説明した後、実際に何校で生徒や保護者にHPVワクチンの情報が届いたのか把握していますか、伺います。

352:
◯健康推進課長  学校それぞれ養護教諭の方が情報提供していただいている状況とは思いますけれども、正確な情報については今現時点では把握していない状況です。

353:
◯中島雄太郎委員  それは把握してください。つまり、学校Aでは養護教諭あるいは学校の判断で男性生徒に対してHPVワクチンの説明があったと、だから、受けに行った人がいる。しかし、学校Bでは養護教諭及び学校の判断によって男性HPVワクチンの説明がなされなかった、それによって受けなかった人が出るってなったら、これは接種機会の不平等が生じているわけですよ。ですから、区の予算を使ってやるんですから、養護教諭に説明した、学校の判断に委ねるではなくて、区がしっかり責任を持って行うべきだと思います。答弁を求めます。

354:
◯健康推進課長  男性の接種については、女性の接種と違いまして、現状では、任意接種の段階となっております。区民の皆様が接種の意義や注意点を理解し適切に判断できるように、区としても、先ほど申し上げましたけれども、区報やSNS等を含む多様な媒体を活用しながら、分かりやすい情報提供に努めてまいりたいというふうに考えてございます。

355:
◯中島雄太郎委員  国において男性の定期接種化の議論が進んでいます。定期接種化が実現した際には速やかに対応できるよう、現段階から周知体制を整えておくことを要望いたします。
 HPVワクチンは接種すれば女性の子宮頸がんの約9割を防げます。目標を定め、情報が届く仕組みをつくり、届いたかどうかを検証する、この当たり前のサイクルを回していただくことを強く求め、質問を終わります。

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