江東区議会議員 中島雄太郎

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福祉医療 決算審査特別委員会 2025年10月2日

特定健診「未受診」の医療費コストと、人間ドック助成という突破口

📋 この質問のポイント

目的

特定健診の未受診者は受診者に比べ年間1人当たり7万8,150円医療費が高いという第3期データヘルス計画のデータを踏まえ、受診率が10ポイント上昇すれば年間4億円超の医療費削減効果が見込まれると試算。目標60%に対し実績39.08%(令和5年度)と「40%の壁」に阻まれている国保の重要課題について、区の現状分析と打開策を確認する。

質問

  1. 様々な広報や受診勧奨を行っても受診率が長年低調に推移している現状を、区としてどのように分析しているか。
  2. 全世代で最も受診率が低い40〜54歳男性(40〜44歳17.5%、45〜49歳19.4%、50〜54歳23.0%)への重点的な受診率向上策をどう強化するか。
  3. 助成件数が堅調に伸びている人間ドック助成について、助成額を現状の8,000円から、区の特定健診の財政負担額と同水準の1万4,000円程度に増額する考えはあるか。

答弁

受診率低迷の分析(医療保険課長)

特定健診の必要性は理解されているものの、自覚症状がない生活習慣病の恐ろしさを実感できず、健診を自分事として捉えられないことが受診に至らない膠着状態の要因と分析していると答弁した。

40〜54歳男性への重点策(医療保険課長)

未受診者への受診勧奨の内容を年代や性別に合わせて創意工夫し、新規加入時の受診勧奨にも力を入れると答弁。あわせて被保険者の健康リテラシーの向上が重要とし、幅広い健診機会の提供、健診結果に基づく保健指導やセミナーの開催等に取り組むとした。

人間ドック助成の増額(医療保険課長)

助成件数は令和4年度623件から令和6年度847件へ伸びており、3〜4万円の本人負担が生じながら件数が増えている状況を「非常に興味深いトレンド」と受け止めていると答弁。一方、増額についてはまずは助成の推移を見守り、ニーズや行動心理を見極める必要があるとの答弁にとどまった。

結果

受診率低迷の要因を「健診を自分事として捉えられない膠着状態」とする区の分析を確認した。40〜54歳男性への勧奨については、年代・性別に応じた勧奨内容の工夫と新規加入時の勧奨強化に取り組むとの方針が示された。人間ドック助成の増額は「推移を見守る」との答弁にとどまったため、助成件数が第3期データヘルス計画の令和8年度目標700件を既に上回っている事実を踏まえ、引き続き委員会で増額を求めていく。

📄 議事録全文を読む

※ 江東区議会会議録より引用。読みやすさのため改行・句読点を一部調整しています。

令和7年決算審査特別委員会 本文 : 2025-10-02
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128:
◯中島雄太郎委員  よろしくお願いします。特定健康診査の受診率向上への取組について伺います。
 第3期データヘルス計画によれば、特定健診を未受診の方は、受診者に比べて年間1人当たり7万8,150円、率にして1.1倍医療費が高いという結果が示されております。これを基に試算しますと、特定健診の受診率が仮に10ポイント上昇すれば、年間で4億円を超える医療費削減効果が見込まれます。これは財政効果にとどまらず、区民の健康増進や命を守ることにつながる重要な成果となります。受診率の向上は国保の重要な課題です。
 本区の受診率の現状は、目標60%に対し、令和5年度の実績は39.08%にとどまっております。令和3年度、4年度は共に39.6%であり、本区の受診率は40%の壁に阻まれている状況であります。これまで受診勧奨策として、チラシの配布やはがきの送付などを行ってきたと承知しております。こうした取組は、一定程度の受診率の維持にはつながっていると思いますが、残念ながら受診率向上には結びついていないのが現実です。
 そこで伺います。受診率が長年にわたって低調に推移し、様々な広報や受診勧奨を行っても伸びない現状を区としてどのように分析しているのかお聞かせください。

129:
◯医療保険課長  区では、特定健診対策といたしまして、様々な媒体を通じた広報や受診勧奨を行ってきましたが、目標には届いていないという状況にございます。特定健診の必要性は理解しているものと考えておりますが、自覚症状がない生活習慣病の恐ろしさを実感できないなど、健診を自分事として捉えられず、結果として受診にまで至らない膠着状態が続いているものと分析してございます。
 以上でございます。

130:
◯中島雄太郎委員  ありがとうございます。なかなか、もう行かないという習慣がついてしまった人を行かせるというのは大変だというのは理解いたします。
 先ほど別の委員からもお話がありましたけれども、年代別のデータを見ますと、特に40歳から50代前半の男性の受診率が極めて低い状況にあります。令和5年度の実績で、40歳から44歳で17.5%、45歳から49歳で19.4%、50歳から54歳で23%と、全世代の中でも最も低い水準です。40代に至っては被保険者の5人に1人しか受診していないというのが現実であります。この働き盛りの世代は、生活習慣病のリスクが高まり始める時期であり、早期に健診を受けることが重症化予防に直結いたします。さらに、若いうちから受診の習慣を身につけることが、その後の定期的な受診行動につながります。区のデータに基づき試算をしますと、40歳から54歳男性の受診率が10ポイント上がれば、年間で約6,000万円の医療費削減効果が見込まれます。であるならば、ここに思い切って予算を重点投入し、この年代の男性の受診率を引き上げる取組を進めることは、財政的にも健康増進の観点からも合理的であると考えます。
 区として、40歳から54歳男性への重点的な受診率向上策をどのように強化していくのかお聞かせください。

131:
◯医療保険課長  まず、令和5年度の受診率におきましても、男性は40から44歳で17.5%、45から49歳で19.4%、50から54で23.0%と、低い状況でございます。引き続き、健診未受診者へ送付する受診勧奨のお知らせの内容を、年代や性別に合わせて創意工夫を重ね、新規加入時の受診勧奨にも力を入れながら行ってまいります。
 また、健診受診率の向上に向けては、そもそも被保険者の健康リテラシーの向上が重要であると考えておりまして、保険者といたしまして、被保険者への幅広い健診機会の提供や、健診結果に基づく対象者への保健指導やセミナーの開催等、今後も取り組んでまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。

132:
◯中島雄太郎委員  ありがとうございます。私も47歳で40代であり、今年の健康診断で初めて高血圧の兆しがありというふうなのが見つかりまして、健康診断に大変感謝しております。ですから、同じ40代の皆様には、心の底から特定健診を受診してほしいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
 全体の特定健診の受診率が伸び悩む中で、近年、人間ドック助成制度を利用した受診者は、令和4年度623件、令和5年度772件、令和6年度847件と堅調に伸びているという現状があります。第3期データヘルス計画では、令和8年度の人間ドック助成件数の目標が700件となっており、既に前倒しでこの目標を達成している事実は、この助成制度には区の予想を超えた区民のニーズがあることを示しております。であるならば、この機を逃さず人間ドックの助成を拡充し、併せて周知を強化することで区民の需要に応えるとともに、結果として全体の受診率の底上げにつながる原動力にすべきであるというふうに考えます。
 そこで伺います。人間ドック助成制度を利用した受診者をさらに伸ばすため、助成額を現状の8,000円から増額するお考えはありますでしょうか。千代田区、台東区は2万円を助成しております。いきなりそこまでとは言いませんが、区の実施する特定健診の財政負担は1人当たり約1万4,000円ですので、被保険者の公平性の観点からも同額の1万4,000円程度に増額することは合理的であると考えます。区の考えをお聞かせください。

133:
◯医療保険課長  まず、人間ドックの助成件数は、確かに中島委員御指摘のとおり、伸びてございます。また、助成金が8,000円ということですので、3万から4万円の本人負担が生じていながらも、助成件数が増えている状況は非常に興味深いトレンドと受け止めてございます。また、未受診者が一定数いる一方で、より詳細な健診となる人間ドックを受診する方が増えていることから、まずは助成の推移を見守るとともに、ニーズや行動、また行動心理、そういったものを見極めていく必要があるのかなと考えてございます。
 以上でございます。

134:
◯中島雄太郎委員  ありがとうございます。人間ドック、4万円から5万円と高額ですので、ぜひ、助成額の増額というものも前向きに検討していただきたいというふうに思います。本区が新しい挑戦的な取組によって、受診率40%の壁を打破することを強く期待し、質問を終わります。

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