介護保険料の収納率は23区中14位──滞納が招く「3割負担」から区民を守る収納率向上策を問う
目的
介護保険料の滞納は、2年以上に及ぶと自己負担が1割から3割に跳ね上がる重いペナルティにつながる。収納率の向上は行政の歳入確保のためだけでなく、全ての区民が必要なときに必要な介護サービスを受けられるようにするための取組である。令和5年度決算の審査にあたり、本区の収納率の実態と滞納の状況を確認し、口座振替をはじめとするキャッシュレス収納の推進策を質した。
質問
- 令和5年度の介護保険料の収納率と、23区内での順位を問う。
- 介護保険料の滞納処分に関し、1年以上・1年6か月以上・2年以上の3区分における令和5年度末の件数と前年度比較を問う。
- 普通徴収における支払い方法の内訳(令和5年度)を問う。
- 令和5年度に開始したウェブ口座振替受付サービスの利用実績を問う。
- 普通徴収における支払い方法の実態について、区の認識を問う。
答弁
収納率と23区内順位(介護保険課長)
令和5年度の収納率は、現年分99.46%、滞納繰越分15.72%、介護保険料全体で98.71%(答弁中に訂正あり)。23区との比較では、現年分は5位、滞納繰越分は18位、全体では23区中14位との答弁だった。
滞納件数(介護保険課長)
令和5年度末現在、1年以上の滞納は1万3,218件、1年6か月以上は8,132件、2年以上は761件。前年度末との比較では、それぞれ1,308件減・844件減・225件減と、いずれも減少している。
普通徴収の支払い方法(介護保険課長)
令和5年度の普通徴収は、現金による収納が67.3%(コンビニ49.5%、金融機関窓口11.7%、区役所・出張所窓口6.1%)、キャッシュレス決済が32.7%(口座振替29.9%、電子マネー2.2%、クレジットカード0.3%、モバイルレジ0.2%)との答弁だった。
ウェブ口座振替の実績と今後の方針(介護保険課長)
ウェブ口座振替受付サービスは令和5年10月開始で、半年間の登録件数は274件。区は普通徴収の収納率引き上げが重要であると認識しており、65歳到達時の保険料決定通知にウェブ口座振替の案内を同封するなどの勧奨を行うと答弁。キャッシュレス決済件数は前年度比5,488件・1.1%増加しており、今後も自宅からできるキャッシュレス決済のさらなる利用推進を図るとした。
結果
収納率23区中14位という順位、1万3,000件を超える滞納の存在、支払い方法の内訳など、収納の実態を示す数字を確認した。その上で、区が普通徴収の収納率引き上げの重要性を認識し、65歳到達時通知へのウェブ口座振替案内の同封やキャッシュレス決済の利用推進を進めるとの方針を確認した。滞納が招く自己負担3割という重いペナルティから区民を守る観点も含め、収納率向上の取組を引き続き確認していく。
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※ 江東区議会会議録より引用。読みやすさのため改行・句読点を一部調整しています。
令和6年決算審査特別委員会 本文 : 2024-10-03
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154:
◯中島雄太郎委員 よろしくお願いします。
介護保険料の収納状況と滞納処分、支払い方法について伺います。
まず、令和5年度の介護保険料の収納率を教えてください。
また、23区内で何位に位置づけられるのかも、併せて教えてください。
155:
◯介護保険課長 令和5年度の介護保険料の収納率についてですが、現年分の収納率につきましては、98.87%でございます。内訳としましては、普通徴収が91.85%、特別徴収が100%となっております。滞納繰越分の収納率につきましては、15.72%となっているところでございます。
23区との比較につきましては、現年分の収納率は23区中5位で、滞納繰越分の収納率は18位、介護保険料全体では14位となっているところでございます。
以上でございます。
156:
◯中島雄太郎委員 ありがとうございます。滞納繰越分を含めた収納率を含めた介護保険料全体では14位ということですけれども、こちら、全体での収納率は何%なんでしょうか。
157:
◯介護保険課長 全体での収納率というところで言いますと、すみません、数字が間違ってございました。全体で98.71%で、現年分の収納率につきましては99.46%でございました。申し訳ございません。訂正させていただきます。
158:
◯中島雄太郎委員 ありがとうございます。いずれにしろ、介護保険料全体では23区中14位の収納率ということで、この介護保険料の収納率というのは、介護保険料が入ってこない、歳入が入ってこなくて困る、行政として困るというのはもちろん、それはそうなんでしょうけれども、やはりこれはきちっと介護保険料を支払っていただいて、被保険者が必要なときに介護サービスを受けられるようにするという意味で収納率を上げる取組が必要なんだと思います。介護保険料の延滞処分って非常に重くて、2年以上延滞すると、自己負担が1割から3割に跳ね上がる。しかも、6か月間そのペナルティが続くということで、滞納処分をしている人の中には、今は元気だから必要ないと、払わずにいこうと考えている人もいるかもしれませんけど、そういう人がいざ突然、介護サービスが必要になったときに、3割負担だと言われても、これはなかなか厳しいところがあって、必要な介護サービスを受けられない、あるいは御本人、御家族に非常に多大な経済的負担がかかるかもしれない。
そういう意味においては、収納率100%を目指して、全ての区民が必要なときに必要な介護サービスを1割ないし2割で受けられるというような状況を目指すというのが適切なんだと思います。つまり、介護保険料の収納率というのは、区民の介護のことをどれだけ行政が真剣に考えているかの一つの指標であるとも言えるわけであって、それが本区においては23区中14位と、下から数えたほうが早いというのは少々残念と言わざるを得ません。
次に、介護保険料の滞納処分に関して、1年以上滞納、1年6か月以上滞納、2年以上滞納、以上の3つの区分における令和5年度末の件数と前年度との比較を教えてください。
159:
◯介護保険課長 令和5年度末現在で、1年以上の滞納件数は1万3,218件、1年6か月以上の件数は8,132件、2年以上の件数は761件となっております。令和5年度末の件数につきましては、令和4年度末現在と比較しますと、1年以上の滞納件数は1,308件の減、1年6か月以上につきましては844件の減、2年以上は225件の減となっているところでございます。
以上でございます。
160:
◯中島雄太郎委員 ありがとうございます。令和4年度と比較すると1,300、かなり減っているということで、物価高騰とか、なかなか区民の経済状況が厳しい中で、滞納件数が減ったということはすばらしいとは思いますけれども、件数の総数としてはまだ1万3,000件の滞納があるということで、やっぱりこれは解消に努めなくてはいけないという深刻な問題であるというふうに思います。
収納率を上げるには、当然、普通徴収の収納率をいかに上げるかに全てがかかっていると思うんですけれども、普通徴収における支払い方法の内訳について伺います。令和5年度における普通徴収の支払い方法、それぞれの割合を教えてください。
161:
◯介護保険課長 令和5年度の普通徴収における支払い方法の割合についてでございますが、現金による収納は67.3%で、内訳は金融機関窓口が11.7%、区役所・出張所窓口が6.1%、コンビニエンスストアが49.5%になります。キャッシュレス決済は32.7%で、内訳は口座振替が29.9%、電子マネーが2.2%、クレジットカードは0.3%、モバイルレジは0.2%になっているところでございます。
以上でございます。
162:
◯中島雄太郎委員 ありがとうございます。いわゆる窓口で現金で払うというのの合計が67.3%、そうじゃなくてキャッシュレス決済が32.7%というお話でした。普通徴収においては、いかに口座振替でお支払いいただく件数を増やすかということが収納率改善のポイントだというふうに思います。現状は、口座振替でお支払いいただいている人が29.9%ということで、例えば、区役所とか出張所の窓口に来られて払っている方が6.1%、コンビニで払っている方が49.5%いるということですけれども、窓口に現金でお支払いをするというのは、忘れちゃって払えなかったとか、病気で払いに行けなかったとか、当然そういうことも発生し得るわけですね。また、区役所・出張所の窓口においては、当然、窓口の事務負担というものもあるわけですから、これを口座振替に切り替えていただければ窓口負担も減るし、言い方は悪いですけども、被保険者のお支払い忘れ、行政側から見れば取り忘れがなくなるということで、いかに口座振替の割合を上げるかということがポイントであるというふうに思います。
そういった意味において、令和5年度、本区においてはウェブを通じての口座振替の申請というものが新たにスタートしたというふうに伺っております。これはいわゆる判こが要らなくて、スマホだけで完結するというふうに伺っています。いろいろなサービスで口座振替ってありますけれども、紙に判こを押して送ったら、届出印が違うから駄目とかって返ってきたりしちゃって、そうすると一気にやる気がなくなって、もういいや、面倒だとなっちゃったりするので、判こが要らなくてスマホで申請できる口座振替という取組は非常にすばらしいと思います。
令和5年度におけるウェブ口座振替受付サービス、この新サービスの利用実績を教えてください。
163:
◯介護保険課長 ウェブ口座振替の件数につきましてですが、令和5年10月から開始しまして、この半年間の登録件数につきましては、274件でございました。
以上でございます。
164:
◯中島雄太郎委員 ありがとうございます。ぜひ、普通徴収の方には、例えば窓口に来られた方には、ウェブで、今スマホで簡単に口座振替に切り替えられますよといった御案内を積極的にしていただいて、あるいは、ほかの、現状、口座振替じゃない方には御案内を送るなどして、できる限り口座振替のほうに切り替えていただく。これは被保険者も窓口とかコンビニに行かなくて済みますし、行政もきちっと歳入を確保できるということで、被保険者にとっても行政にとってもメリットしかないウィン・ウィンだと思いますので、ぜひ引き続き、ウェブ口座振替受付サービスの周知に努めていただきたいと思います。
最後に、普通徴収における支払い方法の実態について、現状、区としてはどのように認識しているのか伺います。
165:
◯介護保険課長 支払い方法の実態についてですが、普通徴収の収納率を引き上げることが重要であるということは認識しております。普通徴収の対象者は65歳に到達しまして、年金受給を開始した方で、年金からの収納手続が完了するまでの方、75歳までの間に年金を繰下げ受給している方、年金額が年額18万円未満の方になります。
まずは、ウェブ口座振替、こちらを勧奨していきまして、例えば、65歳の方が保険料を決定したとき、初めの通知に、そこにウェブ口座振替の案内を同封したりということとか、今後はキャッシュレス決済につきまして、現在、令和5年度と4年度と比較しますと、件数は5,488件、1.1%増加しているところでございます。今後もスマートフォンを日常的に使用する高齢者の方が増えていくということが考えられますので、自宅からでもできるキャッシュレス決済というようなところのさらなる利用推進を図っていきたいと考えております。
以上でございます。
166:
◯中島雄太郎委員 ありがとうございます。引き続き、収納率の改善への取組、期待しております。
以上で質問を終わります。
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