江東区議会議員 中島雄太郎

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  5. 年1.4億円のCATV事業、区内4割の世帯は視聴できない——江東ワイドスクエアの現状を問う
行政DX 予算審査特別委員会 2024年3月1日

年1.4億円のCATV事業、区内4割の世帯は視聴できない——江東ワイドスクエアの現状を問う

📋 この質問のポイント

目的

CATV放送番組制作事業(江東ワイドスクエア)には年1.4億円余の予算が計上されている。制作費の内訳、東京ベイネットワークとの特命随意契約の妥当性、区民への到達状況を確認し、スマートフォンが普及した現在に即した配信チャンネルの見直しと費用対効果の改善を求める。

質問

  1. 番組制作に投じられている金額と、1番組当たりの費用はいくらか。
  2. 東京ベイネットワークと特命随意契約を結び続けている理由は何か。本区との資本関係、区OBの在籍の有無を問う。
  3. 江東ワイドスクエアの認知度・視聴状況はどうなっているか。
  4. ケーブルテレビ自体が視聴できない地域の現状と改善策を問う。
  5. 番組内容の改善に向けた制作体制と今後の取組を問う。
  6. 事業検証の指標として、YouTube再生回数等を用いることへの区の見解を問う。
  7. 区が発信する動画コンテンツとしての今後の活用方針を問う。

答弁

事業費(広報広聴課長)

区政情報番組・江東ワイドスクエアの制作・放送経費は年間1億1,500万円余、通常編成の番組1本当たりの金額は約228万9,000円余と答弁した。

特命随意契約と区との関係(広報広聴課長)

特命の理由として、区に密着する唯一のケーブルテレビ局としての実績、災害時等における放送要請に関する協定(平成16年8月締結)を挙げた。資本関係については、国のテレトピア構想のスキームに基づき区が出資しており、現在の出資金額は1,800万円。また、令和3年度末に退職した区職員1名が令和4年6月より同社の社外監査役に就任し、退職管理条例に基づく届出を確認したと答弁した。

認知度・視聴環境(広報広聴課長)

令和5年度区政世論調査で番組の認知度は52.9%、実際の視聴経験は約3割にとどまり、認知度向上と視聴状況の改善が課題と認識していると答弁した。視聴環境については、区内29万59世帯のうちケーブルテレビ視聴可能世帯は17万4,010世帯であり、約11万6,000世帯(全世帯の40%)が視聴できない環境にあることを確認した。臨海部は運河への配線や共同溝の費用、ディベロッパー提携回線の優先などにより視聴できない地域があると答弁した。

番組内容と今後の方向性(広報広聴課長)

世論調査ではイベント・観光・まちの紹介などの情報ニーズが挙がっており、YouTube配信ではグルメ特集や豊洲千客万来開業特集の再生回数が伸びていることから、区政情報と生活情報のバランスを見ながら内容を検討すると答弁した。指標としてはYouTube再生回数1,000回が一つの目安とされ、今後は区報・SNS・ケーブルテレビを連携させたメディアミックスによる広報に取り組むと答弁した。

結果

年1.4億円余の事業でありながら、全世帯の40%がそもそも視聴できないという行政サービスの公平性上の問題を指摘し、区も認知度・視聴状況の改善を課題と認めた。区OBの社外監査役就任を踏まえ、特命随意契約先である同社と本区との関係に不適切な点がないか、調査・検証を区長に求めた。配信チャンネルの主軸をYouTube等へ移す提案に対しては、メディアミックスによる広報に取り組むとの方針が示された。

📄 議事録全文を読む

※ 江東区議会会議録より引用。読みやすさのため改行・句読点を一部調整しています。

令和6年予算審査特別委員会 本文 : 2024-03-01
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30:
◯中島雄太郎委員  よろしくお願いします。
 まず、私から、総務費の中から、CATV放送番組制作事業について伺います。
 同事業の令和6年度の予算額が1.4億円余りとなっておりますが、番組制作に投じられている金額はどのぐらいなんでしょうか。また、番組放送回数は年間52回と聞いていますが、1番組当たりの費用はどのくらいなのでしょうか、伺います。

31:
◯広報広聴課長  CATV放送の予算についての御質問でございますけれども、まず、区では1時間枠の区政情報番組である江東ワイドスクエアを、東京ベイネットワークのコミュニティチャンネルで、毎日午前9時、正午、午後3時、午後7時の4回放送しているところでございます。当該番組の制作、放送に関する経費につきましては、年間で1億1,500万円余となってございます。
 また、1番組当たりの費用でございますけども、番組のコーナーごとの制作単価が決まっておりまして、コーナーの構成によりまして番組ごとに費用は変動いたしますけれども、通常編成の番組1本当たりの金額は、およそ228万9,000円余となってございます。
 以上でございます。

32:
◯中島雄太郎委員  1回当たり230万円かかっているということなわけですね。番組の制作、放送に当たって、区では東京ベイネットワークと特命随意契約を結び続けていますけれども、特命随意契約である理由は何なんでしょうか。
 あわせて、本区と東京ベイネットワークに資本関係があるのか、そして、現在、東京ベイネットワークに本区のOBが在籍しているのか、その点伺います。

33:
◯広報広聴課長  東京ベイネットワークとの特命契約の理由でございますけれども、理由といたしましては、当該事業者は本区を拠点に密着して活動する唯一のケーブルテレビ局として、これまでも区政情報番組の制作及び放送を手がけており、実績が良好で信頼性が高いことや、区の要望に対する遂行及び番組全体の品質、整合性を最適に保つことができること、また、放送分野について専門的な知識と経験を有しており、放送トラブル発生時にも迅速かつ正確な処理が可能であるということが挙げられます。
 さらに、本区と当該事業者は、平成16年8月に、災害発生時に通常放送番組に優先して災害情報を発信できる、災害時等における放送要請に関する協定を締結し、実際に平成23年の東日本大震災や令和元年の台風第19号の際は災害情報を放送するなど、災害時等に災害情報を区民等に広く周知できることも特命の理由として挙げているところでございます。
 また、東京ベイネットワークとの資本関係についてのお尋ねでございますけれども、東京ベイネットワーク株式会社につきましては、平成元年になりますが、その当時、ケーブルテレビ、データ通信、コミュニティ放送等の情報通信メディアを活用して地域の情報化を促進し、地域社会の活性化を図ることを目的として、国が推進していたテレトピア構想の一環として、江東ケーブルテレビ株式会社として設立され、平成11年に東京ベイネットワーク株式会社に名称変更されてございます。
 また、テレトピア構想の推進に当たっては、全国で181地域がテレトピア指定地域に指定され、特別区では本区を含めた11区が指定地域となったところでございます。このテレトピア構想のスキームにおいて、指定対象となった地方公共団体は、テレトピア推進法人、いわゆるケーブルテレビ事業者等へ出資することとなってございまして、本区も平成3年に江東ケーブルテレビ株式会社へ480万円を出資し、その後、出資金額を増やし、現在の出資金額は1,800万円となってございます。
 また、区職員だった者が同社へ再就職したか否かということでございますけれども、再任用満了に伴いまして令和3年度末に区を退職した職員1名が、令和4年6月より同社の社外監査役に就任し、江東区職員の退職管理に関する条例第3条の規定に基づく届出を区の職員課のほうへ提出したことを確認したところでございます。なお、同条の規定は、管理または監督の地位にある職員が、離職後2年間、営利企業の地位に就いた場合は、速やかに区長に届け出なければならない旨を規定したものでございます。
 以上でございます。

34:
◯中島雄太郎委員  本区のOBが在籍しているということで、官公庁が随意契約を結んでいる企業との関係というのは、より一層注意を払って取引を続けなければならないということは、コンプライアンス上、言うまでもないことです。ですので、この件については、東京ベイネットワークと本区との関係に不適切なところがないのか、調査、検証することを区長に求めます。
 この江東ワイドスクエアなんですけれども、区報に比べて、区の広報媒体としては目立たない印象があります。町なかを歩いていて、江東ワイドスクエアを見たとか、そんな話は全然聞かないということなんですけれども、現在の番組の認知度や視聴状況についてはどうなっているんでしょうか、伺います。

35:
◯広報広聴課長  番組についての認知度等の視聴状況についてのお尋ねでございますけれども、令和5年度の江東区政世論調査における江東ワイドスクエアの視聴状況の回答結果によりますと、江東ワイドスクエアという番組を知っているという認知度、ケーブルテレビを見たですとか、インターネットで見たことがある、もしくは番組は知っているけど見たことはないというのを合わせますと、52.9%となっているところでございます。
 一方で、番組があることを区政世論調査で初めて知ったとお答えになった方が45%、実際に視聴経験があるのが約3割となっていることから、引き続き、認知度向上と視聴状況の改善が課題と認識してございます。
 以上でございます。

36:
◯中島雄太郎委員  ありがとうございます。30%ということで、これが高いのかどうか何とも微妙なところなんですけれども、区の一部地域では、江東ワイドスクエアというか、そもそも東京ベイネットワークのCATV自体が視聴できない地域があるというふうに聞いていますけれども、現状はどうなっているんでしょうか。また、今後の改善策等は何かあるんでしょうか、伺います。

37:
◯広報広聴課長  視聴の状況についてのお尋ねでございますけれども、令和6年1月現在で区内の29万59世帯のうち、17万4,010世帯がケーブルテレビの視聴可能世帯となっているところでございます。一方、現状では、臨海部の一部でケーブルテレビが視聴できない状況となってございますが、その理由といたしましては、臨海部は運河が多く、ケーブルテレビの配線をする場合には運河を渡さなければいけないということで、ケーブルテレビ自前の回線では配線が難しく、光回線での配線が必要となることや、ケーブルテレビの配線を通す際には、電気などの共同溝へ配線する必要がありますが、こちらに莫大な費用がかかるということが挙げられるところでございます。また、大手ディベロッパーのマンションが臨海部は多いことから、ディベロッパーが提携する他の放送事業者の回線が契約で優先されるという状況もあるというふうに聞いてございます。
 区ではこれまでも、江東区マンション等の建設に関する指導要綱に基づきまして、建設事業者に対し、ケーブルテレビの視聴について案件ごとに確認しているところであり、引き続き、建設事業者のほうに要請していくこととしてございます。また、視聴環境がない区民の方々につきましては、ユーチューブによる配信を行ってございまして、そちらを視聴していただくことについて、引き続き、周知を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。

38:
◯中島雄太郎委員  本区の約29万世帯のうち、約11万6,000世帯、全世帯の40%に当たる世帯が、江東ワイドスクエアを見る、見ないではなく、そもそも見られないという環境にあるわけなんです。昨日の本委員会において受益者負担云々の話がありましたけれども、この見られない40%の世帯の方々も、本事業の1.4億円のうち1人当たり260円を負担しているわけなんですよね。ですから、行政サービスの公平性という観点から、やはり40%もの世帯がこの事業を行っているケーブルテレビが見られないということは、ちょっと問題があると言わざるを得ません。
 広報広聴課長の御答弁にありましたけれども、そうであるならば、私、区の広報の一環として映像コンテンツを作って、区政情報、ないし本区の魅力を区民に発信していくということ自体は、これは絶対に必要なことであるというふうには思っております。しかし、その発信のチャンネルの主軸をこれまでケーブルテレビにずっと置いてきたということに関しては、この40%の世帯が見られないという現状がある以上は、ちょっと問題があるのかなと。つまり、ユーチューブ等、今、皆さんスマホを持っていますから、そういった方向に配信チャンネルをユーチューブとかに移していくというような取組が必要ではないかというふうに考えております。
 江東ワイドスクエアについては、予算額との見合いから、費用対効果の点で現在は改善すべきであるというふうに考えております。要するにコンテンツの話です。特に番組の内容については、より多くの区民の方々に楽しんでもらえるような工夫が必要であるというふうに考えているんですけれども、現状の番組制作体制等、今後の改善に向けた取組についてどうなっているのか伺います。

39:
◯広報広聴課長  番組内容の改善についてのお尋ねでございますけれども、江東ワイドスクエアは区政情報番組であることから、区政の動きや取組についての話題を取り上げることに主眼が置かれているというところでございまして、年度当初の番組編成企画会議においても同様の考え方を持ってございます。
 また、区から事業者への指示やチェックというのも番組制作ごとに行っているところでございますけれども、こちらもやはり区政情報番組という枠組みの中での調整となっているところでございます。
 一方で、令和5年度の江東区政世論調査におきましても、江東ワイドスクエアで興味のある内容として、区の事業、取組のほかにも、イベントの様子、情報ですとか、区の観光、まちの紹介といった情報が知りたいということが挙げられているところでございます。直近の江東ワイドスクエアのユーチューブ配信におきましても、区内のグルメを取り上げた特集や、豊洲千客万来開業の特集については再生回数が伸びているところでございまして、今後は区政情報と生活情報のバランスを見ながら、区民の方々のニーズに応じた内容を検討してまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。

40:
◯中島雄太郎委員  ありがとうございます。今、やっぱり江東区というと、千客万来、これは区内外の方々も非常に興味を持っておりますので、発信において、区民に見てもらいたいことを発信する。例えば区長の定例会見とか、これはもちろん必要なことだと思います。しかし、区民が見たいものを発信するということもやっぱり必要だと思うんです。行政というのは住民に対するマーケティングだと思うんです。つまり、こちら側から一方的にやるんじゃなくて、住民が何を求めているのかということを調査した上で、それに応える。つまり、区民が見たいもの、あるいは江東区に興味を持っている人が見たいものというものを発信するということをしないと、この江東ワイドスクエアの存在感というものは上がっていかないというふうに思います。
 その点を踏まえて、千客万来やグルメが受けたということなんですけれども、そうであれば、そういうのを見たい人がいるということですから、江東区はたくさん魅力的なグルメもありますし、また、千客万来だけじゃありませんから、魅力的なスポットというのも。そういうものを、言い方はあれですけれども、面白くどんどん発信していくということが、この事業への存在感を高める上では必要ではないかというふうに考えております。
 事業の改善に当たって、目安となる指標というものが必要だと思います。ケーブルテレビは視聴率とかそういったものが取れないということで、なかなかこの事業の検証が難しいというふうに思っているんですけれども、一つは、区政世論調査における視聴状況というものがあるかと思うんですけれども、江東ワイドスクエアのユーチューブでの再生回数等も視聴の一つであるというふうに考えているんですけれども、区の見解はどうでしょうか。

41:
◯広報広聴課長  江東ワイドスクエア、事業の改善に当たっての目安となる指標についてのお尋ねでございますけれども、中島雄太郎委員お尋ねのございましたユーチューブでの再生回数はどうかということでございますけれども、ユーチューブにつきましては、再生回数が1,000回を超えるかどうかというのが一つの目安になると一般的には言われているというふうに聞いてございまして、区においてもそうした数字を意識しながら、区民の方々に興味、関心を持っていただけるような番組づくりに取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
 また、令和5年度の区政世論調査では、江東ワイドスクエアがユーチューブ配信されていることを何で知ったかという設問を設けましたけれども、こちらにつきましては、区報で知ったという方が34.7%と最も高かったということで、また、令和5年の12月21日の区報では、ケーブルテレビについての記事を1面で掲載しておりまして、今後も区報と連動した番組やユーチューブの周知を図っていくことで、さらなる視聴につなげてまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。

42:
◯中島雄太郎委員  ありがとうございます。繰り返しになりますけれども、スマートフォンの普及が進んだ現在、いつでもどこでも手軽にアクセスできる動画コンテンツは今後の情報発信において重要だというふうに考えております。江東ワイドスクエアも、こうした区が発信する動画コンテンツとしてさらなる活用が図られるべきであるというふうに考えておりますけれども、活用に当たって区の見解を伺います。

43:
◯広報広聴課長  動画、映像コンテンツについての活用ということでございますけれども、中島雄太郎委員御指摘のとおり、スマホ等の通信機器の進化というのは著しいということで、区においてもこうした社会状況の変化に応じた情報発信に取り組んでいく必要があるというふうに認識してございます。特に動画につきましては、イベントですとか、スポットを紹介する際に、区報などの文字メディアにはない映像や音など、臨場感に富んだ実際の状況をそのまま伝えられるという強みがあり、区では今後、区報やSNS、ケーブルテレビなどの媒体を連携させ、メディアミックスによる文字と映像の相乗効果により、これまで以上に伝わる広報に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。

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